ブックレビュー

レビュー『西洋音楽史―「クラシック」の黄昏』岡田暁生 著

(初出2008年11月28日)素晴らしい意欲作です。学問的な精密さや正しさを追及したものや、歴史人物たちの解説に留まりがちな音楽史の本の中で、本書は異彩を放っています。本書では“西洋(芸術)音...
音楽レビュー

ルトスワフスキの魅力を再認識

(初出2006年6月14日)ルトスワフスキ(Witold Lutoslawski 1913-1994)のNAXOS盤『Symphony No.4』より、『間奏曲(interlude)』を改めて...
音楽レビュー

北欧の作曲家ラウタヴァーラ

(初出2006年6月9日)ラウタヴァーラ(Einojuhani Eautavaara 1928- )の交響曲第3番&7番&8番、ピアノ協奏曲第2番&第3番などを聴く。NAXOSのサイトには充実...
エッセイ

思い出の音楽。ミュージカル『回転木馬』

(初出2015年3月29日)実力が一段階アップする、ブレイクスルーを起こす際の条件の一つに、「実力以上の負荷が掛かることをする」というものがあります。私にとってそれに該当する重要な体験だったも...
ブックレビュー

レビュー『完本・管絃楽法』伊福部昭 著

(初出2009年1月4日)出版以来、管弦楽法の最高峰としての地位を不動のものとしてきた名著であり、「管弦楽作品を書くためのバイブル」と呼ぶべき本です。自らが管弦楽法の名人でもある伊福部昭氏によ...
ブックレビュー

模倣の効用と限界~『音楽の不思議』を読んで

(初出2002年4月4日)著者の別宮貞雄氏の語り口はとても平明で、「言われてみればその通りだ」と思うことがしばしばです。本書「音楽の不思議」もそんな印象を与えてくれます。何よりも、著者自身が作...
ブックレビュー

理解し、意味付けたい欲望~『楕円とガイコツ』を読んで

(初出2000年6月26日)タイトルからはとても音楽に関する書籍とは思えないのですが、その内容は山下邦彦氏のこれまでの著作を包括し、かつ反省と気付きに溢れたもので、大変読み応えのあるものになっ...
ブックレビュー

レビュー『管弦楽技法』ゴードン・ヤコブ著

(初出2009年1月23日)わずか120ページほどの本書の中に、管弦楽法のエッセンスが収められているのは驚くべきことです。著者ゴードン・ヤコブ(ジェイコブ)氏の長年の経験から生まれた警句の数々...
ブックレビュー

レビュー『大作曲家が語る 音楽の創造と霊感』アーサー・M・アーベル著

(初出2009年1月23日)(※本書は『我、汝に為すべきことを教えん』を改訳・再編集したものです。以下の文章は以前の版にもとづいて書かれたものです。)ブラームスやR・シュトラウス、グリーグなど...
ブックレビュー

レビュー『オーケストラ』アラン・ルヴィエ著

(初出2015年3月25日)本書は、管弦楽法の歴史のガイドブックであり、各時代の作曲家たちの実践のダイジェストであり、管弦楽法の変遷の概要を示すものです。著者は、管弦楽法を「それぞれ固有の音色...