エッセイ

自由に綴ったエッセイや作曲のこと、読書メモ、音楽レビューなど。
ブックレビュー

作曲後に襲い掛かってくる疲労感~『大作曲家があなたに伝えたいこと』を読んで

(初出2002年4月8日)本書は、百人に及ぶ作曲家の、作曲に関する発言をまとめたものです。それぞれの発言に対して、音楽学者である著者の千蔵八郎氏がコメントを添えています。その内容は、作曲家の紹...
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積み上げる作曲 その2~『現代音楽のポリティックス』を読んで

(初出2002年4月8日)シェーンベルク著「作曲の基礎技法」のコラム「積み上げる作曲~『作曲の基礎技法』を読んで」において、音楽の積木を積み上げる作曲についてお話ししました。本書の著者で作曲家...
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レビュー『クレーの絵と音楽』ピエール・ブーレーズ著

(初出2002年4月10日:追記2025年5月19日)ピエール・ブーレーズ(1925-2016)は、20世紀後半を代表するフランスの作曲家、指揮者、そして音楽理論家です。パウル・クレー(187...
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レビュー『未聴の宇宙、作曲の冒険』湯浅譲二/西村朗 著

(初出2009年1月18日)著者は共に現代音楽界で活躍を続ける作曲家であり、これまでに個性的な作品を世に問うてきた個性的な人物たちです。本書は、そんな両者が創作について縦横に語り合った、奔放な...
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主題構造という作曲要素~『名曲の旋律学』を読んで

(初出2002年4月8日)クラシックの交響曲に代表されるような「大きな作品」の特徴は、見方を変えれば、「あの大きさにも関わらず全体がバラバラにならず、ひとつの音楽として統一感を感じることが出来...
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テクノロジーと作曲との関係~『ポスト・テクノ(ロジー)ミュージック』を読んで

(初出2002年4月8日)監修者曰く、本書は「テクノロジーと表現、テクノロジーと文化、テクノロジーと人間や社会との共時的、通時的な関係を、音楽をモデルとして横断的に探求することを目的としたアン...
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“型”としての作曲技術~『作曲の基礎技法』を読んで

(初出2002年4月8日)まずこの本は、作曲の技術的側面に的を絞った技術書だと言えるでしょう。音楽としての「形」を成立させるための技術、身に付けるべき音楽の「型」といったものを、数個の音符から...
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建築は凍てれる音楽である(音楽の構造)~『音楽の不思議』を読んで

(初出2002年4月8日)古くから、音楽は建築と密接に並べて語られることが多かったようで、表題の「建築は凍てれる音楽である」という一文は、その例として本書内で紹介されているものです。この詩的な...
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積み上げる作曲~『作曲の基礎技法』を読んで

(初出2002年4月8日)著者は、作曲の初心者に対して次のようなアドバイスをしています。初心者は、これから創造しようとする楽曲を全体像として(一気に)心にえがくことは不可能である。そこで、簡単...
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レビュー『サウンド・エシックス』小沼純一 著

(初出2002年4月10日)現在、身の回りに当たり前のものとして存在し、終始鳴り響いている“音と音楽”ですが、本書では、日常の環境の一部であるがゆえに見過ごしていること、一般的に省みられないこ...