エッセイ

“型”としての作曲技術~『作曲の基礎技法』を読んで

(初出2002年4月8日)まずこの本は、作曲の技術的側面に的を絞った技術書だと言えるでしょう。音楽としての「形」を成立させるための技術、身に付けるべき音楽の「型」といったものを、数個の音符から...
エッセイ

建築は凍てれる音楽である(音楽の構造)~『音楽の不思議』を読んで

(初出2002年4月8日)古くから、音楽は建築と密接に並べて語られることが多かったようで、表題の「建築は凍てれる音楽である」という一文は、その例として本書内で紹介されているものです。この詩的な...
エッセイ

積み上げる作曲~『作曲の基礎技法』を読んで

(初出2002年4月8日)著者は、作曲の初心者に対して次のようなアドバイスをしています。初心者は、これから創造しようとする楽曲を全体像として(一気に)心にえがくことは不可能である。そこで、簡単...
ブックレビュー

レビュー『サウンド・エシックス』小沼純一 著

(初出2002年4月10日)現在、身の回りに当たり前のものとして存在し、終始鳴り響いている“音と音楽”ですが、本書では、日常の環境の一部であるがゆえに見過ごしていること、一般的に省みられないこ...
ブックレビュー

レビュー『日本楽器法』三木稔 著

(初出2009年1月18日)日本楽器を用いた独自の音楽で知られる三木稔氏による、邦楽器(日本楽器、和楽器)版「管弦楽法」と呼ぶべき一冊です。日本の管楽器・抱絃楽器・伏絃楽器・打楽器それぞれの構...
ブックレビュー

レビュー『西洋音楽史―「クラシック」の黄昏』岡田暁生 著

(初出2008年11月28日)素晴らしい意欲作です。学問的な精密さや正しさを追及したものや、歴史人物たちの解説に留まりがちな音楽史の本の中で、本書は異彩を放っています。本書では“西洋(芸術)音...
音楽レビュー

ルトスワフスキの魅力を再認識

(初出2006年6月14日)ルトスワフスキ(Witold Lutoslawski 1913-1994)のNAXOS盤『Symphony No.4』より、『間奏曲(interlude)』を改めて...
音楽レビュー

北欧の作曲家ラウタヴァーラ

(初出2006年6月9日)ラウタヴァーラ(Einojuhani Eautavaara 1928- )の交響曲第3番&7番&8番、ピアノ協奏曲第2番&第3番などを聴く。NAXOSのサイトには充実...
エッセイ

思い出の音楽。ミュージカル『回転木馬』

(初出2015年3月29日)実力が一段階アップする、ブレイクスルーを起こす際の条件の一つに、「実力以上の負荷が掛かることをする」というものがあります。私にとってそれに該当する重要な体験だったも...
ブックレビュー

レビュー『完本・管絃楽法』伊福部昭 著

(初出2009年1月4日)出版以来、管弦楽法の最高峰としての地位を不動のものとしてきた名著であり、「管弦楽作品を書くためのバイブル」と呼ぶべき本です。自らが管弦楽法の名人でもある伊福部昭氏によ...