ブックレビュー

レビュー『現代音楽のポリティックス』C・ウォルフ/L・ノーノ/近藤譲/他 著

(初出2002年4月9日)現代音楽の現場に立つ五人の作曲家(クリスチャン・ウォルフ、ルイジ・ノーノ、ジャン=クロード・エロワ、ヴィンコ・クロボカール、近藤譲)各氏による講義の記録です。各作曲家...
ブックレビュー

レビュー『音楽の霊性』ピーター・バスティアン著

(初出2002年4月9日)音楽という不思議な体験をスピリチュアルに描いた音楽書です。著者の体験から導き出された言葉の数々が穏やかな余韻を与えます。音楽家の心に寄り添うような読書体験をしたい人に...
ブックレビュー

レビュー『作曲家の世界』パウル・ヒンデミット著

(初出2002年4月9日:追記2025年5月31日)ドイツの作曲家ヒンデミットによる、自らの音楽論・作曲論を自伝的な要素も含めつつ書かれた一冊です。原書は1952年に英語版として出版されたもの...
ブックレビュー

レビュー『楕円とガイコツ』山下邦彦 著

(初出2002年4月9日)副題は「小室哲哉の自意識×坂本龍一の無意識」です。両者の作品の譜面とインタビュー記録を豊富に引用しながら、彼らの生み出す音楽の響きの秘密に迫ろうとする、類を見ない奇書...
ブックレビュー

レビュー『コンプリート・アレンジャー』サミー・ネスティコ著

(初出2002年4月9日)著者サミー・ネスティコはアメリカの著名なアレンジャーであり、カウント・ベイシー楽団の後期におけるアレンジを手掛けた他、テレビ音楽や映画音楽界の大御所と呼ばれる人物です...
ブックレビュー

レビュー『ブルー・ノートと調性』濱瀬元彦 著

(初出2002年4月9日)「硬派でクールな音楽理論書」とでもいうべき稀有な一冊です。本書は理工学書のような紙面構成をもった珍しい理論書であり、その内容もスケール(音階)の検証を緻密に重ねて行き...
エッセイ

デジタル環境での音楽制作と管弦楽法

(初出2008年12月10日)言葉の通り、管弦楽法とはオーケストラという演奏集団によって音楽を響き渡らせるための数々の経験則・方法ですが、ここではPC/DAWでオーケストラサウンドを用いる音楽...
エッセイ

作曲時の心の状態

(初出2009年6月26日)この文章は、自分の制作モードの心的状況を印象批評風の文章で書いてみる試みです──。己が仮想するものを具現化したいと渇望するとき、そしてその仮想が現実化のプロセスを流...
エッセイ

呪縛に想う

(初出1999年10月22日)過去、私が作曲をしていて思い煩う事が多かった呪縛と言えば、「表現したいことがあるのか」というものでしょう。これはどういうことかと言いますと、まず頭の中に明確なイメ...
ブックレビュー

レビュー『音楽する精神』アンソニー・ストー著

(初出2002年4月9日)副題に「人はなぜ音楽を聴くのか?」とあるように、本書は音楽と人間との根源的な関わりについて論じた骨太な音楽論です。古くはイデア論からショーペンハウアーを経つつ、新しい...